少女が男達に捕らえられてから、三日が過ぎた。
捕らえてからの間、男達は少女を気の赴くまま嬲り、恥辱と苦痛を与え続けた。
食事もろくに与えられず、疲れ果てて眠りに落ちても激痛で目を覚まされ、凄絶な責苦を繰り返された。
三日目になって男の一人が、意味ありげな薄笑いを浮かべながら縄を解き始めた。
−もう家に帰してほしい。誰にも言わないから、なんでも言うことを聞くから。
ボールギャグ越しに何度も訴えてきた叫びを繰り返した。
それが間の抜けた呻き声となって男達の嘲笑を浴びることは痛い程身に沁みていたが。
だが、縄を解こうとしているのなら、ひょっとするとこのまま解放してくれるのかもしれない。
淡い期待を込めて、ぐしゃぐしゃに劣化したカセットテープの音声を壊れたスピーカーで再生するように訴え続けた。
縄が解かれた。責苦の連続と疲労、空腹のせいでコンクリートの床に力なく崩折れた少女の眼前に
カーゴパンツのポケットから取り出した紺色の塊を無造作に放り投げた。
−早くこれ着ろよ。
震えて力の失せた腕を懸命に動かしてその丸められた塊に触れる。
それはスクール水着だった。
−どうして?帰してくれるんじゃないの?助けてくれるんじゃないの?
様々な思いで泳ぐような視線を向ける少女に男は
−くっせえんだよおまえ。プールで洗ってやるからそれ着ろってんだよ。早く。
逆らえばどんな目にあうかわからない。
横たわったまま必死の思いで、しかしその思いが空回りするかのように緩慢に少女は水着を身につけた。
裸の体に水着を纏うのに、着替える時以上に男の視線が痛く感じていた。
水着は少しサイズがきつく、しかし以前に誰かが着たのだろうか、小さめの割りにはなんとか着ることができた。
−じゃ、行こうか
男は軽い口調で言うと、首輪の鎖を引きずり無理矢理立たせると少女の体力など斟酌せずプールに引き立てていった。
−やだ、もうやだ・・・お家に帰りたい・・・帰してよ・・・帰りたいよぉ・・・
もう体力も限界に近づいてきた。手足の力はすっかり失せ、男−今は一人しかいないのかもしれない−を振りほどいて
逃げることなど到底叶うものではなく、ただ曳かれるに任せてよろめく様に足を動かすのが精一杯だった。
どれほど歩いたろう。歩くたびにサイズの合わない水着は拘束具のように少女の敏感な部分に食い込み、その感触が更に足を震わせていた。
−さ、水浴びしよっか。
そこはかつてはスイミングクラブでもあったのだろう、いくらか古ぼけてはいたが25メートルコースの室内プールだった。
−おぼれちゃうといけないから、これつけないとね。
親切ごかしに言う男の手には革製の拘束具とロープが握られていた。
−や・・・やだ!ひどい事されるのもうやだ!
懸命に逃げようと、視界の隅に映った非常口のドア目指して必死に這いつくばって逃げようとする。
−あそこまでたどりつけば外に出られる、誰かが助けてくれる。
蜘蛛の糸に縋り付くように、三日間の監禁生活で初めて目にした外界へのアクセス目指して少女は懸命に手足を動かした。
−だーめだめ。お外に出たいんだったらちゃーんときれいにしなきゃ。
道端のアリでも捕らえるかのように容易く少女を組み敷くと、腕に、両足に手際よく拘束具を嵌め、
抱きかかえてそのまま水面に抛り込む。
−苦しい!助けて!動けない・・・く・・・苦し・・死・死んじゃう!死にたくない!
不自由な手足を必死に動かすが、拘束され不自然な姿では姿勢制御すらままならない。
ボールギャグの穴から、鼻から、容赦なく水が入り込む。
塩素濃度の高い水が容赦無く鼻奥を責め立て、苦痛でパニックに陥って息を止めることもできない。
無様で滑稽な呻きも、ごぼごぼという凡庸な水音に変換され文字通りの水泡と化す。
−た・・・たすけ・・・て・・・
水底に無様に沈んだ少女のもがきが緩慢になり、口から吐き出される泡が小さくなってゆく。
−ふぅ。やれやれ困ったもんだ。
男はプールに飛び込み、少女を水面まで持ち上げると、ぐったりしたその体をラッタルまで引きずる。
まだ意識はあるらしい。この分ならたっぷり楽しめそうだ。
−だから溺れないようにこれを着けるって言ったんだ。意味わかるかな?
そう言って男は拘束具の金具をラッタルに固定し、更に左肘を縄で縛り上げた。
−さ、おそうじの始まり始まり。体じゅう隅から隅までよーく、洗ってあげるからね。
プール掃除用の高圧ホースを少女の顔面に向け、男は満面の笑みを浮かべた。